安全の取り組み
2. 安全計画2026
「事業改善命令・監督命令による措置を講ずるための計画」と「安全投資と修繕に関する5年間の計画」に基づいた安全計画2023の考え方や取り組みを継続しつつ、これまでの取り組みの深度化、環境の変化にも柔軟に対応し、社員の意見も反映して「あくなき安全の追及」を続けます。
安全意識を高め、命を守るために取るべき行動が実践できる社員の育成
これまで、一人ひとりが安全意識を高め「安全第一、安定第二」「危ないと思ったら列車を止める」を実践してきました。安全意識を維持・向上するためには、不断の努力が必要であることから、これまでの取り組みをさらに深度化するとともに、過去の事故の風化防止にも取り組み、「命を守るためにとるべき行動が実践できる社員」を育成します。
主な取り組み
膝詰め対話(現場社員と経営幹部の意見交換)
社員の安全意識の向上を目的として、経営幹部が現場に出向いて現場社員との意見交換を行い、社員から出た意見は安全施策へ反映させています。
膝詰め対話
「安全再生の日」の取り組み
石勝線列車脱線火災事故を発生させた5月27日を「安全再生の日」に制定し、全職場で事故の概況や当時の背景、企業風土、得た教訓などを伝え、風化防止を図ります。
「保線安全の日」の取り組み
函館線大沼駅構内での貨物列車脱線事故及び線路未補修・検査データ改ざんを風化させないため、事故発生日の9月19日を「保線安全の日」として制定し、安全講話、事故事例紹介などの取り組みを行っています。
保線安全の日
安全研修館と安全研修
石勝線列車脱線火災事故、函館線大沼駅構内貨物列車脱線事故及び線路未補修、検査データ改ざんなどの一連の事故・事象を踏まえ、社員の安全意識を継続して高め、安全を最優先とする企業風土を醸成するため、社員研修センター内に「安全研修館」を開設しています。
「安全研修館」では「安全研修」を実施し、一連の事故・事象を振り返るとともに、「JR北海道 安全の再生」をはじめとする当社の安全の考え方を理解し、「安全」とは「お客様の命・社員の命を守ること」という「安全意識」の醸成を図っています。
安全研修
石勝線列車脱線火災事故の展示
函館線大沼駅構内貨物列車脱線事故の展示
過去の事故事例の展示
事故と事象の報告制度の更なる定着
危険の芽を見逃さないために、列車の遅延や運休に関係なく発生した全ての「事故」「事象」を報告する制度の更なる定着を図ります。
この報告制度は、ありのままを報告する文化を醸成するため、事象(故意または重大な過失によるもの等を除く)は原則処分の対象としない、非懲罰的な制度としています。
コンプライアンス教育
一人のルール違反の行為が、会社の信用失墜・安全を損なうことにつながることを教育することで再発防止を図ります。
現車やシミュレータを用いた訓練の実施
いざという緊急時においても、命を守る判断と行動ができるよう、在来線及び新幹線において、現車やシミュレータを用いた訓練などを継続して実施し、緊急時対応力の向上を図ります。
在来線避難誘導訓練
新幹線避難誘導訓練
乗務員訓練用シミュレータ