安全性向上のための取り組み

(3)安全確保を最優先とする事業運営の実現

安全基盤の強化に向けた設備投資と修繕

安全基盤を強化するために、設備投資や修繕を積極的に行います。

  • ライフサイクルや予防保全の観点から、鉄道施設や車両の老朽取替を行うなど健全な状態を維持していきます。
  • メンテナンスを確実に行うため、検査機器等の整備を図るとともに、検査・保守業務の機械化やデータ管理のシステム化等を進めます。
  • 現場からの提案や、当面の緊急性を踏まえ、必要な設備投資や修繕を実施します。
  • 限られた経営資源を最大限に活用するため、「選択と集中」を進め、安全基盤を強化します。

また、安全基盤の強化のために、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の特例業務勘定における利益剰余金を活用した設備投資への支援措置(600億円)を有効に活用します。

安全投資及び修繕費の前倒し

安全基盤を再構築するために必要な現場提案を踏まえ、講ずべき対策を整理し、優先度の高い設備投資や修繕費に対して以下の予算措置を行いました。

〈平成26年度の予算計画〉

安全投資【約279億円(過去最高)】

PCマクラギ化や特急気動車等の車両新製計画等の前倒しなど

修繕費【約260億円(過去最高)】

マクラギ交換、道床交換等の軌道に関わる修繕など

〈 具体的な取り組み内容 〉

①PCマクラギ化の推進

PCマクラギ(コンクリートマクラギ)は木マクラギと比べ、「安定性があり、軌道変位しにくい」、「腐食・腐朽しにくい」といったメリットがあります。

平成26年度は函館線(渡島砂原経由)及び根室線のPCマクラギ化を進めているほか、副本線・ローカル線の曲線部における木マクラギを、3本に1本程度PCマクラギに置き換えます。

PCマクラギ化工事

PCマクラギ化工事

②車両の新製

札幌圏に733系電車を追加投入するほか、261系特急気動車の製作を進めています。具体的には、平成26年度中に733系電車を36両投入。また、261系特急気動車を28両製作し、平成27年度以降の営業運行開始を目指しています。

261系特急気動車

261系特急気動車

733系電車

733系電車

③特急気動車の重要機器取替及び改修

特急気動車のエンジン・変速機等の重要機器取替を実施しています。

また、平成25年7月の特急北斗14号の出火トラブルから183系特急気動車のうち、同種のエンジンを搭載する36両の使用を停止していましたが、使用を開始するにあたり、学識経験者や第三者機関を交えた対策会議を設置し、過去の不具合事象までさかのぼり検討を重ね、再現試験による検証を行い、原因の特定及び改善の措置を講じました。

重要機器取替

重要機器取替

183系特急気動車

183系特急気動車

④車両検修機器の整備

苗穂工場では、老朽化した車輪旋盤装置(摩擦等により車輪踏面に傷が生じた場合、車輪踏面を削正し、傷を修復するための装置)の取替を行いました。また、札幌運転所へ新しい在姿車輪旋盤装置を追加導入することにより、車輪管理体制の強化を図っていきます。

また、車両メンテナンスをより確実に行うため、天井クレーン無線制御装置(車体吊上用の天井クレーンを無線で制御する装置)、超音波探傷装置(部品内部の傷・亀裂を検査する装置)の取替などを進めています。

車輪旋盤装置

車輪旋盤装置

超音波探傷装置

超音波探傷装置

⑤運転士対応力向上シミュレータの整備

運転士の異常時対応力向上のため、運転士が所属する12箇所の現場に「運転士対応力向上シミュレータ」を導入し、教育・訓練を実施しています。このシミュレータは、トンネル内で列車火災が発生した場合や地震後の津波が発生した場合の対処など、様々な異常時の訓練を行うことができます。また、「振り返りシステム」や「視線検知装置」などを備えているため、運転操縦時の映像や操作データをもとに、運転士本人が自分の異常時対応を客観的に確認することができます。

運転士対応力向上シミュレータ

運転士対応力向上シミュレータ