私たちJR北海道は、お客様に安全な鉄道輸送サービスを日々提供し、北海道を支えるという重要な使命を担っています。そして、その使命は今後も変わることはありません。
将来にわたり持続可能な形で安全最優先の鉄道事業を運営する社会的使命を果たしつつ、より便利で快適な交通サービスを提供すべく、全社一丸となって取り組んでいきます。

お客様の安全を最優先に

JR北海道は、2011(平成23)年5月27日に石勝線列車脱線火災事故を発生させました。その後も車両トラブルや社員の不祥事を連続して発生させ、さらに2013(平成25)年9月19日に函館線大沼駅構内での貨物列車脱線事故を契機として、線路検査データの改ざんなどが判明し、お客様・地域の皆様をはじめ、社会からの信頼を失うこととなりました。
石勝線列車脱線火災事故発生から11年が経過し、事故後に入社した社員の割合が4割を超えました。これらの事故等の反省と教訓を決して風化させることのないよう次世代に伝えながら、安全の確保、安全性向上に向けた取り組みを全社一丸となって進めています。

JR北海道を取り巻く環境の変化

これまで当社は、北海道における基幹的交通機関として公共交通の一翼を担ってきており、今後も地域における交通手段の確保は重要であると認識しています。しかしながら、当社が経営基盤を置く北海道では、人口減少と札幌への一極集中が急速に進む一方で、当社発足以来の30年間で高規格幹線道路の総延長が約6.5倍となり、バスやマイカーの利便性が高まるとともに、航空機の増便や低価格化等が進むなど移動手段が多様化するなど、当社を取り巻く状況は大きく変化しました。
 このような中、地域における交通手段の確保を前提に、鉄道を持続的に運営するための方策や地域にとってより効率的で利便性の高い交通サービスのあり方などについて、地域の皆様をはじめ、国や関係機関を含めご相談させていただき、ご理解とご協力をいただきながら、それぞれの地域に適した持続可能な交通体系の実現に取り組んでいきたいと考えています。

輸送密度比較図

JR北海道グループのありたい姿

当社では、「JR北海道グループ長期経営ビジョン」を策定し、2031(令和13)年度の経営自立をゴール目標とし、JR北海道グループの将来像(ありたい姿)を次のとおり掲げています。

  • 2031年度における
    当社グループの「ありたい姿」

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      北海道
      鉄道の活性化とまちづくりにより、
      「住んでよし、訪れてよし、北海道」を
      実現する企業グループ

      私たちは北海道と共に歩んでいきます。
      鉄道の活性化によって、新幹線や札幌圏輸送、地域交通を元気にしたい。観光や開発事業も含めてまちづくりに貢献し、北海道をもっと魅力的にしたい。
      そして、北海道に暮らす皆様と、北海道に訪れる皆様をもっと笑顔にしたい。
      私たちJR北海道グループは、地域の皆様と一体となって、「みんなが北海道をもっと好きになる」ためにできることに挑戦し続けます。

    2. 2

      北海道
      お客様と地域の皆様から信頼され、
      社員と家族が誇りに思える
      企業グループ

      私たちは安全問題等により、お客様と地域の皆様からの信頼を失いました。
      私たち一人ひとりが「皆様のためにできること」を考えて行動し、「やりがいのある仕事」と「働きやすい職場」をつくり、成長し続けることで、仕事やサービスの品質を高め、再び皆様から信頼いただける企業グループへと生まれ変わります。
      そして、お客様と地域の皆様のお役に立ち、「JR北海道だから利用する、応援する」と言っていただけるようになりたい。
      皆様から信頼され、「JR北海道グループで働いて良かった」と誇りと働きがいを実感できる企業グループを実現し、もっと多くの皆様に笑顔をお届けします。

  • 3つの戦略

    3つの戦略
  • 4つの基盤

    1. 1 あくなき安全の追求

    2. 2 お客様と地域の
      皆様への感謝

    3. 3 グループの意識改革

    4. 4 社員の幸福の実現

  • 3つの赤字の解消[現状の課題]
    • 当社単独で維持困難な線区
    • 当社単独で維持可能な線区
    • 北海道新幹線
  • 4つの経営努力
    • 安全の再生
    • 経営基盤の強化
    • 資産売却・コスト削減
    • 経営に関する仕組み・意識の改革
  • 3つの経営課題
    • 持続可能な交通体系の構築
    • 北海道新幹線の収支改善
    • 地域とご利用の皆様の
      ご理解をお願いする課題(運賃改定等)
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