温泉旅館に聞く!津軽海峡エリア 海鮮×温泉

古き良き温泉街の名湯と、陸奥湾の恵みでくつろぎの時間を。

青森県は、日本屈指の「温泉天国」です。誰もが知る名湯から知る人ぞ知る秘湯まで、特色ある温泉地が県内各地にあります。
そのひとつが、浅虫温泉。青森の奥座敷と親しまれてきたその地に根づいている「椿館」の女将である蝦名真希さんが、
浅虫温泉の魅力と自慢の海鮮料理について教えてくれました。

浅虫温泉は、
どんな温泉地ですか。

浅虫温泉は、海と山に囲まれた自然豊かな温泉地です。青森市の中心部から電車や車で30分と近く、ちょっと足を延ばせば温泉にゆっくり入って疲れを癒せると、地元のお客さまにも親しまれてきました。1200年以上の歴史があり、古き良き日本の温泉街といった風情ながら、アクティビティも充実しています。陸奥湾にせり出した「浅虫海づり公園」ではアイナメ、カレイ、クロダイなどさまざまな魚種が釣れますし、椿館の裏手にある浅虫ダム「ほたる湖」はゲンジ、ヘイケ、ヒメと3種類のホタルを見ることができる希少な場所。周回路も整備されているので、散策におすすめです。

温泉地の写真
「椿館」の
温泉の特徴は?

400年ほど前、椿の木の根元からお湯が湧き出たといい、津軽藩の検地帳(土地台帳)に記されている「つばきの湯」が、この宿のはじまりです。敷地内にある9本の自家源泉からは、32〜72℃のお湯がひっきりなしに湧き出ています。泉質は単純温泉。湯冷めしにくい「熱の湯」でございます。透明で、湯触りはやわらかく、肌がつるつるになると評判です。大浴場のお湯の温度は41度。赤ちゃんだと少し熱いと思いますので、ベビーバスに温泉と水を入れて温度調整していただければ、赤ちゃんも温泉を楽しめます。

温泉の写真
浅虫温泉では、
どんな海鮮が楽しめますか。

三方を津軽海峡、日本海、太平洋に囲まれた青森県のなかで、浅虫温泉は、陸奥湾に面しています。その陸奥湾には周辺の山々や川から栄養分が流れ込み、豊かな漁場となっていますから、季節ごとに旬の魚介類が楽しめるのです。夏から秋にかけてはアジやマダイ、ヒラメなどが旬を迎え、冬になるとタラ、春には「陸奥湾の毛ガニ」とも呼ばれるトゲクリガニが出回ります。

海の写真
椿館では、
どんな海鮮料理が
食べられますか。

陸奥湾や津軽海峡のほか、日本海(鰺ヶ沢)で獲れる旬のお魚を楽しんでいただけます。夕食はお客さまのペースに合わせて一品ずつお出しする会席料理です。鮮度にこだわったお造りは本マグロなど旬の魚の5点盛り。この時期は天然ヒラメの薄造もおすすめです。脂がのっておいしいのでぜひ味わっていただきたいですね。朝食は、ホタテの貝殻を鍋に見立て、卵と出汁で仕上げた青森名物「貝焼き味噌」や青森ソウルフード「筋子」、十三湖のしじみのお味噌汁、椿館を贔屓にしてくださった棟方志功が好んだ鮭など、一人用の釜で炊く「炊き立てご飯」が進む津軽らしい朝食をお愉しみいただきます。

海鮮料理の写真
女将として
大事にしていることは?

大事にしているのは、お客さまとの会話です。何気ない会話”が旅の思い出のひとつになればと思っています。例えばおすすめスポットなどです。その“何気ない会話”を大切にするため、スタッフには、「おすすめのスポットを教えてください」という声にもお応えできるように、と伝えています。もうひとつ、大事にしている時間があります。お客さまがチェックインされたあと、お部屋にご案内する前に、棟方志功ギャラリーにお寄りいただき、私が抹茶をたててお出ししています。椿館までの道中は長いので、ここで一服して、ほっと一息ついていただきたいと思いまして。抹茶を通して、お客さまのお声が聞けるとうれしいですね。

女将の写真

取材協力 浅虫温泉椿館

青森県青森市浅虫字内野14
Tel.017-752-3341

WEBサイトを見る ▶
浅虫温泉椿館の外観

個性豊かな温泉と、
松前名物で
癒しのひとときを。

津軽海峡に臨む地域には、「湯の川温泉」をはじめ、個性的な温泉がいくつもあります。
そのひとつが、松前温泉。北海道では唯一の城下町である松前町に湧き出る温泉です。
その地で「温泉旅館矢野」を営む女将の工藤夏子さんが、みなみ北海道の温泉と海鮮の魅力を教えてくれました。

みなみ北海道の
温泉地といえば?

津軽海峡に面したまちに温泉が点在しています。なかでも有名なのは、函館の湯の川温泉です。無色透明のきれいなお湯で、湯触りはさらりとしています。そこから松前方面に向かうと、知内温泉があります。北海道最古の温泉ともいわれていて、やや茶褐色のお湯が特徴です。そして、ここ松前町にも松前温泉がございます。海に近いためか、お湯はちょっとしょっぱいです。それぞれの温泉に特徴がありますから、その個性を味わっていただくのが、楽しいかもしれませんね。

温泉地の写真
「温泉旅館矢野」の
温泉の特徴は?

私どもの湯は松前温泉で、鉄分が多めで紅茶のような色をしていて、とろみがあります。温泉からあがってもずっとポカポカして、肌がつるつるすると、お客さまに喜ばれています。旅館のすぐ目の前は津軽海峡で、後ろは松前城。絶好の場所で、ゆっくりと湯に浸かり、おいしいものをたくさん食べて、日ごろの疲れやストレスを癒していただければと思います。

温泉の写真
松前では、
どんな海鮮が楽しめますか。

夏はウニ、夏から初冬にかけては天然本マグロ、冬はヤリイカやタラ、春先には毛ガニ、それから、通年で蝦夷アワビが楽しめます。ちょっと珍しい食材が、岩海苔です。いちばん寒い時期に採れる岩海苔がいちばんおいしいので、真冬に手摘みされます。それを叩いて延して天日干ししたものが、通年、食べられます。

海の写真
「温泉旅館矢野」では、
どんな海鮮料理が
食べられますか。

せっかく松前までお越しくださるお客さまに、松前らしさを味わっていただきたくて、松前産の旬の魚介類をいろいろな料理でご提供しています。夏から秋は、松前の三大名物ともいえる「本マグロ」「蝦夷アワビ」「岩海苔」がそろっている時期ですね。松前産の昆布でお出汁をとった郷土料理、それから北海道の地酒と一緒に楽しんでいただけます。大人気なのが、「松前のりだんだん」。岩海苔とごはんを交互に重ねた海苔弁当で、これを目当てに遠方からわざわざ足を運んでくださるお客さまもいらっしゃるほど。見た目は本当に地味なんですけれど(笑)。

海鮮料理の写真
女将として
お仕事や活動について
教えてください。

女将を務めていると、毎日毎日、本当にたくさんの出会いがあります。そのなかで「また来たよ」と声をかけていただくとき、やはりうれしいですね。祖母と母が女将だったころからのお客さまもいらして、「女将を継いだんだね」と言われると、じわっとこみあげるものがあり、女将冥利に尽きます。北海道新幹線の開業をきっかけに、青森県大間町の友人とともに「津軽海峡マグロ女子会」を結成しました。津軽海峡を泳ぐマグロのように、前を見て動き続けて、地元を盛り上げていこうと。いまは北海道と青森の18市町村から92名が参加して、年に数回ほど「井戸端会議」をしながら、それぞれのまちの地域おこしに励んでいます。みなさん、北海道新幹線に乗って、津軽海峡を渡って、みなみ北海道にぜひいらしてくださいね。

女将の写真

取材協力 温泉旅館矢野

北海道松前町福山123
Tel.0139-42-2525

WEBサイトを見る ▶
温泉旅館矢野の外観
PAGE TOP