工務
安全な鉄道運行に必要不可欠なインフラストラクチャーを創り、守り、将来に繋いでいく仕事。
工務は、様々な設備(線路・駅舎・改札機・トンネルなど)を維持管理、工事の設計から発注・施工監理などを担当し、北海道の鉄道を支えています。
そのため、日々の設備の点検から新駅建設のようなプロジェクト工事、さらには、新しい装置やシステムの開発に至るまで業務内容は多岐にわたります。
JR北海道の「工務」の魅力
【保線】

保線は、いわば「線路のお医者さん」。線路の状態を診断して、適切に処置を行います。線路を健康に保つことがお客様の笑顔に繋がり、生活を支えている。そんな魅力があります。
【土木】

トンネルや橋はもちろん、駅のホームの維持管理も土木の仕事。歴史ある構造物を守りつつ、地図に残るような構造物を創る仕事もあり、設計や予算計画・維持管理まで土木のトータル的な仕事ができるのが、大きな魅力です。
【建築】

鉄道で街を訪れる人が、最初に訪れるのが駅。建築では、駅舎をはじめ様々な建物を計画したり、直したり。自分が、創り・守っているモノ(建物)が、お客様だけではなく、地域の人に愛され、憩いの場となるのが、魅力です。
【機械】

JR北海道の機械設備は、お客様が目にするものから、働く社員を支えるものまで、幅広い分野です。将来は、顔認証やスマホと連動して”改札”という概念がなくなる、そんな未来も。
お客様が便利になったなと感じたら、それは私たちの”しわざ”です。
具体的な業務内容

線路設備の保守管理
毎日、列車の走行を支えている線路は、常に変化しています。そんな線路の状態を検測や巡視等の様々な検査で診断し、安全な状態を維持するために、どこを、どのように補修するか、計画しています。補修の多くは外注工事のため、補修工事の計画作成だけではなく、予算管理や施工監理等のオフィスワークも重要となります。

土木構造物の保守管理
これまで数十年にわたって使用してきた土木構造物をこれからも安全に使用していくために、定期的な検査と修繕を行います。検査で構造物の状態を把握し、修繕計画を策定、工事を外注、私たちは施工監理を行います。最近は、DX化を推進し、自動で計測できる装置を導入したトンネルの維持管理「LaCLiS(ラクリス)」や、図面など情報共有できる「CeeMS(シームス)」などのシステムも導入しています。

建築物の保守管理
在来線・新幹線問わず、建物を健全に保つため様々な検査を行い、修繕や改良に向けた調査・設計を行います。また、工事を実施するための発注業務や工事監理を行い、良質な成果物を目指し、お客様が安心して利用できる建物を維持します。

機械設備の保守管理
お客様に駅の自動改札機やエレベータなどの機械設備を良好な状態で使っていただくため、定期的に検査や修繕を実施します。検査データを分析して効率的に機械設備を運用し、安心して使いやすい機械設備を守っています。

施設指令
列車を安全に運行させるため、気象情報の把握を行っています。さらに、降雨や河川の増水、地震発生などで線路点検が必要となった際や、雪などで列車の運行に影響のある事態が発生した際は、工務現業機関へ情報提供することで、現業機関が迅速に対応できるようサポートしています。

プロジェクト工事の
計画・設計
プロジェクト工事には、自社施設の耐震改修工事や自治体からの受託による橋梁改修などの工事があります。また現在は、当社の一大プロジェクトとして、札幌駅において在来線高架橋の南側に新幹線高架橋を新設する工事を実施しており、通路の変更や商業施設の閉鎖などお客様に与えるご不便を最小限にすべく、本社と現場で横断的に綿密な調整を図り、工事を進めています。

プロジェクト工事の
施工監理
プロジェクト工事は鉄道工事として特殊な条件下での施工となるため、工事箇所の線路に列車を進入させない措置や電車線を停電させる措置などにより安全を確保する施工監理を行っています。

社員教育
工務では約40種の社内研修を実施しており、鉄道技術者として必要な知識を取得するための様々なカリキュラムを用意しています。また、社員研修センター内には約700mの実習線を敷設しており、実際の線路を使用した検査装置の取扱い実習や、排雪モータカーの運転実習などを実施しています。
1週間の勤務体系(一例・現業所で勤務の場合)
- ※勤務体系はあくまでも一例です。箇所や職種によって異なります。
勤務地
保線・土木系統の勤務地

建築・機械設備系統の勤務地

- ※上記の箇所以外にも、本社や各支社(釧路・旭川・函館)で勤務する事があります。
Topics

分岐器検査装置の導入
駅にある分岐器は、列車が進む方向を変えるいわば「自動車のハンドル」の役割。構造が複雑で検査も大変。分岐器検査装置は、そんな複雑な構造の分岐器を自動的に検査してくれる、保線技術者「線路のお医者さん」の強い味方です。

土木構造物の検査業務へのドローン活用
土木構造物の検査業務にドローンの活用を推進しています。鉄道林や河川内にある橋りょうなど、検査員が容易に接近しづらい箇所の検査にドローンを活用することにより、検査業務の安全性向上と効率化を図っていきます。

駅設備の改善・
新駅の整備
お客様のニーズを捉え、どなたにも使いやすい駅のバリアフリー化工事を推進しており、近年では南千歳駅・島松駅の整備を行っています。また、地域の請願で利用促進を目的としたロイズタウン駅の整備など積極的に取り組んでいます。
この系統の先輩社員
※入社年次は取材当時の情報です。