安全性向上のための取り組み

③取り組みの事例紹介

2016.09.27

青函トンネル内共用区間の線路保守作業を報道公開しました。

9月27日未明、青函トンネル内共用区間における線路の保守作業を報道公開しました。

北海道新幹線 新青森〜新函館北斗は、青函トンネル(約54km)を含む82km区間が在来線と新幹線の両方が走行する共用走行区間となっており、3本のレールが敷かれた「三線軌条」と呼ばれる線路が敷設されています。

今回は、三線軌条の保守作業のうち、在来線専用レールのレール締結装置交換作業を公開しました。

【保守作業を行う時間帯】

保守作業は、新幹線も貨物列車も通過しない深夜帯に行われます。

通常の新幹線では、設備保守を行うための作業時間が6時間確保されています。

しかし、共用区間は、夜間にも貨物列車が多く走行するため、作業可能な時間はおよそ2時間半しかありません。

保守作業を行う時間帯

【三線軌条を保守管理する難しさ】

三線軌条は、線路に使用している部材が多いのも特徴です。

特にレールとマクラギ等を固定するレール締結装置は、通常の線路の1.5倍の数が必要であり、三線軌条区間だけで約100万個が敷設されています。

しかも、在来線専用レールと新幹線専用レールとの幅は約30cmという狭さ。ここに、多数の部材が敷設されているため、保守作業が行いにくいのです。

三線軌条の締詰装置

さらに、共用区間の約6割を占める青函トンネルは一年を通して湿度80%〜90%と他区間に比べて、湿潤環境下にあります。

青函トンネル

レール締結装置の交換作業。限られた時間の中で手早く行います。

レール締結装置の交換作業

北海道新幹線の三線軌条区間では、レールに流れる微弱電流により、走行する列車を検知しています。今年4月、"在線していないはずの列車が在線している"と誤って検知する事象が発生。この影響で、新幹線が緊急停止しました。

その原因は特定できていませんが、可能性の1つとして、電気を通す物質がレールなどに接触することが誤検知につながるということがあります。地上設備側でとれる予防措置として、仕切りの高さを従来に比べて高くした絶縁板の設置を進めています。

絶縁板

在来線専用レールと新幹線専用レール、それぞれのレール締結装置の間隔は最も狭い部分で4cm。この4cmのスペースに改良型絶縁板を設置する作業も、限られた保守間合いの時間の中で行っています。

改良型絶縁板を設置する作業