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北海道の鉄道史138年を振り返る。 北海道における「鉄道」のあゆみ Hokkaido Railway History北海道の鉄道史138年を振り返る。 北海道における「鉄道」のあゆみ Hokkaido Railway History

「蝦夷地」から「北海道」へ。松浦武四郎により「北海道」と命名されてから、今年で150年目を迎えます。明治初期の開拓史の設置、屯田兵の駐屯を皮切りに開拓が進められた北海道。この北海道の開拓・発展の歴史は、旅客・物資の輸送を支えてきた鉄道の歴史でもあります。

明治

明治

北海道の鉄道のはじまり
~開拓使と石炭輸送~

日本ではじめて鉄道が走ったのは、新橋〜横浜である。では、北海道はどうだろう?はじまりは、現在の三笠〜小樽を結んだ「幌内鉄道」だった。1880(明治13)年11月、まず手宮(小樽市)〜札幌が開通、1882(明治15)年11月、札幌〜幌内(三笠市)がつながり、全面開通した。鉄道敷設の目的は、石炭の輸送である。さかのぼること1869(明治2)年7月、明治政府は「開拓使」を設置した。北海道の開拓と経営のためで、欧米の技術者、いわゆる「お雇い外国人」を招聘して、西洋農法や機械の導入、官営工場の設置、炭鉱の開発を行った。そうした動きのなかで、アメリカ人技師ケプロンが幌内川上流に埋蔵量の豊富な石炭層を発見する。そして、その採掘と輸送手段としての鉄道敷設を開拓使に進言した。ルートは、アメリカ人の鉱山学者ライマンが「幌内〜江別太(現・江別市)」を鉄道、そこから船で石狩川を小樽まで下る案を主張した。アメリカ人の鉄道技師クロフォードが再調査した結果、船を使うよりも効率が良いと、最終的には「幌内〜岩見沢〜札幌〜手宮」に決まる。幌内鉄道の全面開通を待たず、1882(明治15)年2月、開拓使は廃止された。炭鉱と鉄道の事業は、新しく設置された「北海道庁」へと引き継がれていく。

■小樽入舟町付近 列車試運転[1880(明治13)年]
 ※北海道鉄道百年誌より
明治~大正~昭和

明治~大正~昭和

鉄道の国有化と路線拡大

日本の鉄道建設・運営は、明治政府の思惑とはうらはらに民間の主導で行われた。政府の資金難が要因である。1881(明治14)年、日本初の私鉄「日本鉄道会社」創設。それを皮切りに、さまざまな私鉄が登場、鉄道の幹線ルートが完成していく。

北海道も例外ではない。北海道庁が経営を担った幌内鉄道は、運行は「北有社」に委ねられることになる。1889(明治22)年12月には、創業したばかりの「北海道炭礦鉄道(北炭)」に経営が譲渡された。北炭は、1891(明治24)年に岩見沢〜歌志内、翌1892(明治25)年に岩見沢〜室蘭を開通させ、空知地方の石炭を小樽・室蘭の2港から積み出す体制を整える。石炭産出量は増えたといい、石炭産業は大いに栄えていく。

一方、私鉄ブームは失速する。1904(明治37)年に勃発した日露戦争を機に、鉄道の国有化が強く叫ばれるようになるのだ。1906(明治39)年3月、鉄道国有法が公布される。同年10月から私鉄は官営鉄道に編入されていく。北海道では、1896(明治29)年5月の「北海道鉄道敷設法」公布によって、北海道庁が「鉄道部」を立ち上げていた。「北海道官営鉄道」を整備するなかで、十勝線・天塩線・釧路線・富良野線・根室本線・宗谷本線などが次々の開通したという。産業の発展、人口の拡大とともに鉄道は、北海道全域へと広がりをみせる。1899(明治32)年、「函樽鉄道会社(のちの「北海道鉄道」)が設立され、1904(明治39)年10月には、函館〜小樽が開通する。1925(大正14)年ごろには、北海道のほぼ全域に鉄道網が張りめぐらされたのである。

■北海道鉄道全通祝賀 函館停車場前[1904(明治37)年]
 ※北海道鉄道百年誌より
昭和~平成

昭和~平成

国鉄からJR北海道へ、
青函連絡船から青函トンネルへ
北海道の鉄道は新時代へ

1949(昭和24)年6月、「日本国有鉄道(国鉄)」が誕生する。国(運輸省)が担っていた鉄道事業と関連事業を引き継ぎ、独立採算制で国有鉄道を経営することを目的としていた。そして、日本の高度成長を輸送で支えた国鉄は、1987(昭和62)年4月、分割民営化を図る。JR北海道(札幌)、JR東日本(東京)、JR東海(名古屋)、JR西日本(大阪)、JR四国(高松)、JR九州(福岡)の6社が誕生した。

民営化に伴い、赤字路線の廃止が実施されていく。北海道全域を網羅していた鉄道網は縮小へ。しかし、明るい話題もある。分割民営化の翌1988(昭和63)年、世紀の一大プロジェクト「青函トンネル」の開通に成功したのだ。その半世紀前に構想され、24年間の歳月をかけて掘り進められた海底トンネル。「青函連絡船」に替わる、北海道と本州の「架け橋」となった。同年、札幌駅が北海道では初めて地上駅から高架駅となる。今年で高架駅30周年を迎える札幌駅は1990(平成2)年に全面開業した。2003(平成15)年には複合商業施設「JRタワー」がオープンする。石炭産業とともに発展した北海道の鉄道は、新しい時代を迎え、新たな発展を遂げている。

■青函トンネルを抜ける「特急はつかり」
 ※写真提供:鉄道・運輸機構

平成

北海道新幹線の着工~開業、
そして札幌へ

北海道の鉄道関係者と北海道民には、悲願があった。「北海道新幹線」の開業。北海道新幹線は、1973(昭和48)年11月、日本政府が「全国新幹線鉄道整備法」に基づいて整備計画を決めた「整備新幹線」のひとつである。区間は、新青森駅〜札幌駅。2005(平成17)年4月、工事実施計画が認可され、新青森駅〜新函館北斗駅の工事は始まった。約10年の時を経て、記念すべき2016(平成28)年3月26日、北の大地を北海道新幹線が駆け抜けた。

東北新幹線と同じ「常盤グリーン」、北海道を代表する花ライラックやラベンダーをイメージする「彩香パープル」、気品ある「飛雲ホワイト」でカラーリングされた北海道新幹線の雄姿は、記憶に新しい。 新青森駅〜新函館北斗駅を1時間1分、東京駅〜新函館北斗駅を4時間2分で結ぶ。

北海道新幹線の構想は、「青函トンネル」着工時にすでにあったという。将来的に新幹線が通れるように設計された。

2012(平成24)年6月、新函館北斗駅〜札幌駅の工事実施計画も認可され、いま工事が進んでいる。全面開業予定は2030年度末(予定)。多くの人を乗せ、多くの期待と夢を背負い、北海道新幹線は札幌を目指している。まだまだ進化を続ける、北海道の鉄道である。

■新函館北斗駅 出発式
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鉄道の138年#1 海上の鉄路から、海底の鉄路へ。